KURENAI NO SYSTEM
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【コラム】

相場はべき分布する?

 ☆彡

 為替ディーラーの行動は、ランダムどころか、互いに他のディーラーをみながら行動するので相関が強く、特定の方向にひっぱられる「カオス的」な動きを示すことが多い。外国為替市場は、横裾野が広い「ベキ分布」になる。つまり、極端に高い価格や低い価格のつく「不均衡状態」が起こりやすいのである。価格が正規分布になるのは、それが完全にランダムなブラウン運動になる場合でブラック=ショールズ式で近似できるのは95%だけなのである。一人ひとりが正しいとされる行動をとったとしても、全員が同じ行動を実行した事で想定と逆に思わぬ悪い結果を招いてしまう。(合成の誤謬)つまり、人の行為は正規分布でなく「べき分布」する。


正規分布とべき分布

ところで、べき分布ってご存知ですか?自然界の多くの事象はこのべき分布に支配されています。
べき分布に支配された状況下で正規分布を前提とした理論はナンセンスになります。平均値と分散という発想も、べき分布の前では非力です。 人間には、平均値をとるものが一番多いという刷り込みのもとに思考しますが、べき分布では、平均的だからといってその数が多いとはいえません。

為替市場のようなオープンマーケットは、基本はランダムウォークですが、変動分布は良く知られている正規分布よりもはるかに大きな変動が頻繁におき得ることが示されており、この分布はベキ分布だということです。

正規分布の場合は、シックススグマという言葉に象徴されるように、通常の変動の6倍程度までのゆらぎを想定しておけば、そこから外れるような大変動は100万回に1回も起こりません。ところが、ベキ分布だと6倍程度の変動は100回に1回ぐらい頻繁に起こります。

さらに正規分布では決して起こることのない通常の30倍程度の大変動も1万回に1回ぐらいは起こるのです。
ベキ分布を基本とするものの見方をすれば、通常の変動とは桁違いに大きな変動を常に想定しておく必要があることになります。

【正規分布】


【ベキ分布】





べノワ・マンデルブロ:禁断の市場

これは、経済物理学の第一人者であるべノワ・マンデルブロが実験に使った擬似グラフです。
2つが本物のチャートで、一つが古典的金融工学による擬似グラフ、もう一つがマンデルブロの作ったベキ分布型擬似グラフです。
どれがどれだか区別が付くか、という実験です。





正解は①(IBM)と③(ドル/マルク)が本物、②が古典金融工学、④がベキ分布型擬似グラフです。



これをボラティリティで見ると②だけ異質であることが分かります。







正規分布

正規分布は、カール・フリードリヒ・ガウス※12が研究発見した次の式で表される確率密度関数を 持つ確率分布であり、別名ガウス分布ともいわれる。

※ ここで、μ は平均、σ2 は分散。この正規分布を N(μ, σ2) と表す。
※ とくに μ=0, σ2=1 のとき、この分布は標準正規分布と呼ばれる。
※ 中心極限定理※13により、巨大な n に対する二項分布とも考えることができる。
また多変量の統計として共分散まで込めた多次元の正規分布も定義され、
平均 μ = (μ1, μ2, ..., μm) の m 次元正規分布の同時密度関数は次の式で与えられる。

※ ここで、S = (σij) は分散共分散行列と呼ばれる正値対称行列で、記号 A[x] は二次形式 xTAx である。 この多次元分布を N(μ, S) と表す。
平均0、分散別の正規分布の図


ここで、重要であることは、正規分布になっている統計量において、
平均からのずれが±σ以下の範囲に事象の68.27%が含まれ、
±2σ以下95.46%、
±3σ以下で99.73%が含まれることである。


対数正規分布

対数正規分布は右に裾の長い非対称分布である。また,標準偏差は平均値に比例する。ある変数の対数をとったものが正規分布するとき,もとの変数は対数正規分布に従うという。対数正規分布の平均値としては幾何平均が適している(幾何平均の定義自体の中に対数をとる操作が含まれている)。

















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